日本人の心を解く神話
教育テレビで
河合隼雄さんの〝最終講義〟kyぷ
が再放送されていた。
なんだかその講義がとてもよかったので
本を借りてきて読んでみた。
今日はこの本
日本神話におけるトライアッド(3つの構造)は
中心に存在するものは何もしない
という中空構造で均衡を保っている
神の第2世代、
天照大御神(太陽の神)とスサノオ(嵐の神)
の間に
ツクヨミ(月の神)
がいる。
アマテラスとスサノオは共にどちらかが中心としてあり続けることはできない。
それぞれが効果的に補償して微妙なバランスを形成する。
その相互作用の中で中心は実際のところ
何もしない月の神によって占められている
このような中空構造が
天地の初めに高天ヶ原で登場した3つの神にもあるし
この高天ヶ原と日本国を結び付けることになる第3世代の神にもあるという。
絶対的な神というのは存在しないんですね。
神でさえ、相手とのバランスの上に成り立っている。
古事記や日本書紀からはそのような神の話がうかがえる。
そして今の天皇の存在も同じ。
権力の中心ではなく
空虚さの象徴として中心に立っている。
・・・・・・・・・・・
なるほど
この中空構造は実はあらゆる場で観察できそう
人と人との間では
時に自分が当事者となり
時に中空の存在となる
そうとは意図せずに。
3つの構造、トライアッド。
緊張と弛緩、その間にあるもの
不安と安心、その間にあるもの
これって
陰陽と中庸につながる話。
神話の中にもみられるんだ!
もう一つは
日本の昔話と西欧のものを比較して、その違いを分析している章が面白かった。
葛藤を対決によって倫理的に解決しようとすることに主眼をおいている西欧にたいして
日本のって
対を為すものの間に
戦いではなく、妥協を見出している
そして
そこに
自然の美が関わっている
といっています。
さらに
この美には2種あって
それが
〝完成美〟と〝完全美〟
昔話においては
完全美が見いだされ、完成美はみられない
といってます。
完成と完全という言葉の違い、
今も
頭の中でぐるぐる考えを巡らせてます。
自然の美って
完成を目指すものではない
未完成の中に見いだされるものでもない
すでに完成している。
日本の神話の中に
なんだか今の自分の在り方へのヒントが隠されていると思えてならない今日でした。



